オーストラリアでサイクリングを楽しむための重要なヒント

Learning to ride

Anyone can build their bike riding skills. Credit: People on Bicycles

オーストラリアでは、自転車は利用者が多く、手ごろな交通手段です。通勤はもちろん、スポーツやレクリエーションとしてサイクリングをする人もいます。またサイクリングをするときには、道路の安全を守るためのルールがあります。


Key Points
  • オーストラリアでは、自転車に乗る際にヘルメットの着用が義務付けられています。
  • 自転車のインフラとして、自転車専用道路、トレイル、自転車専用レーンなどがあります。
  • 地域のサイクリング・グループやスポーツクラブなど、サイクリングに参加できる機会は多くあります。
自転車に乗って移動するだけで、十分に体を動かすことができるうえ、自転車は便利で手ごろ、さらに車より環境に優しい交通手段でもあります。

によると、2023年、自転車に乗ったオーストラリア国民は952万人で、自転車を定期的な交通手段として利用する人が増えています。

ウェイド・サッチオドルスキ氏は、オーストラリア最大のサイクリング団体、Bicycle NetworkのRider Services Coordinator です。

「若い頃に自転車の乗り方を習ったことがない人もいますが、そのような人のためにも多くの自治体では初心者、特に移民を対象としたプログラムがあります。」とサッチオドルスキ氏は言います。

「そして、自信を持って自転車に乗るために練習できる道のある公園も多くあります。また、レクリエーションや運動、社交の場を求めて乗りたいのであれば、新しいメンバーを歓迎するサイクリング・グループがたくさんあります。」
多くの人が自転車通勤をしており、それにより道路を走る車の数が減っています。

「自転車通勤は、健康維持に役立つだけでなく、時間通りに出勤するには最も早くて確実な方法です。」とサッチオドルスキ氏。

オーストラリアの多くの職場には、安全な駐輪場、シャワー、ロッカーなど、サイクリストのための設備が整っているとサッチオドルスキ氏は説明します。

「仕事用の服はオフィスに置いておき、職場に着いたら着替えます。自転車による定期的な通勤は、健康を維持し、お金を節約する素晴らしい方法です。ウェアや雨具に少しお金がかかるかもしれませんが、泥除け付きの自転車なら汚れずにすみます。」
Bike riding to work
Cycling to work has health benefits and reduces the number of vehicles on the road. Credit: Nate Biddle/Pexels
自転車の乗り方を学ぶには、家族や友人に教わることもできますが、サイクリング・グループなども手助けしてくれます。

クリスティーナ・ニューバウアー氏は、西オーストラリア州にあるPeople on Bicyclesのマネジング・ディレクターです。People on Bicyclesは、より多くの人が自転車に乗れるようになることを目的に、サイクリング教育を提供する社会的企業です。

「私たちは、家族と一緒に自転車に乗るときや、何年も乗っていない人が自転車通勤を始めたいときなど、スキルと自信をつけたいと思っている地域の人々にトレーニングを提供しています。」ニューバウアー氏は言います。

「大人が自転車の乗り方を学べるよう専門的に教えているプロバイダーも全国各地にあります。」

自転車の安全な乗り方を知っておくことは重要です。

「自分の自転車の特性を知り、自転車の安全な走行状態を保ちましょう。またご自身の乗り方が安全であるようブラッシュアップしてください。自転車をよくコントロールし、ブレーキのかけ方、ギアの使い方、緊急停止、前方と後方の確認、そして指示の出し方を知りましょう。」ニューバウアー氏はこう述べます。
私たちはクルマ中心社会で生活しているため、周囲の人が自分を見ていないと思って、注意して乗ることを勧めます。
Christina Neubauer, People on Bicycles
Cycling collage.png
Left: Wayde Suchodolskiy, The Bycyle Network. Right: Christina Neubauer, People on Bicycle.
オーストラリアの道路交通規則やサイクリングのルールを理解することも重要です。

これには、事故に備えて自分の身を守るために、自転車用ヘルメットを常に着用することも含まれる、とサッチオドルスキ氏は説明します。

「オーストラリアは、世界で最初にヘルメットの着用を義務化した国の一つです。常にヘルメットを着用しなければならず、着用しなければ多額の罰金が科せられます。夜間や悪天候の場合は、200メートル先からでも見えるように自転車にライトをつけなければなりません。」

「法律では、赤信号や一時停止の標識では必ず止まらなければなりません。ほとんどの州では、大人は自転車で歩道を走ることが制限されていますが、子供は通常走ることができます。また、携帯電話を手に持って運転してはいけません。ただし、ヘッドフォンを使用するのは違法ではありません。」
Be visible when riding a bicycle
It's important to be visible when riding a bicycle. Credit: Jackie Alexander/Unsplash
サイクリング中は、他のサイクリスト、歩行者、自動車など、周囲の状況に注意してください。自動車の運転手から見えやすい服を着るのも効果的です。

「オーストラリア全国でより多くの自転車が走るようになるにつれ、より安全にサイクリングできるようになりました。自動車の運転手が私たちサイクリストに合わせて運転してくれているのです。これに対してあなたができる最善のことは、周囲に注意を払い、リスクを認識し理解することです。」とサッチオドルスキ氏は語ります。

「事故は交差点で起こることが多いので、慎重に近づき、ドライバーの動作を予測しましょう。特に、進行方向を横切って左折または右折する車に注意してください。」
どのようなサイクリングを計画しているかに応じて、様々なタイプの自転車が販売されています。どの自転車を購入するか、地域のバイシクルショップにアドバイスを求めるのが良いでしょう。

「車での移動の大半は、実際には4km未満であり、自転車に簡単に置き換えることができます。短距離の車移動を自転車に置き換えようと考えている人には、特別な自転車や道具は必要ありません。通勤距離が15km以上と長い人は、少し準備が必要で、どのタイプの自転車に乗りたいか考える必要があります。」とニューバウアー氏。

出発前に自転車での走行計画を立てるのも良いでしょう。グーグルマップにA地点からB地点と場所を入力し、交通手段として「サイクリング」を選択しルートを検索することができます。
Bike lane on a Melbourne road
A bike lane on a Melbourne road. Credit: Pat Whelen/Pexels
オーストラリアの多くの都市や町では、自転車専用道路やバイクレーンが整備されています。

オフロード(一般道路外の小道)の多くは川や小川沿いにあり、より自然が魅力的な環境を通ることができ、もちろん、車も通っていません。」サッチオドルスキ氏は言います。

もしあなたがサイクリングに熱中したいのであれば、同じ志を持つサイクリング愛好家を見つけられる場所が多くあります。

「サイクリングは人によって様々な意味を持ちます。通勤もあれば、純粋にレクリエーションとして利用したり、運動量や距離、スピードを重視したり、マウンテンバイキング、トレイルライド、マウンテンバイキングとパックパッキングが組み合わさったバイクパッキング、荒れた道を走るBMXもあります。これらすべてのサイクリングには、独自の組織、スポーツクラブ、ソーシャルクラブがあり、サイクリングに興味がある人々をサポートしています。」ニューバウアー氏は語ります。

地域によっては、Bicycle User Groups (BUGs)という組織があり、グループで気軽にサイクリングをするソーシャルライドを企画したり、地域の施設をより良くするために政府や自治体に提言しています。

ゆるやかに組織されたサイクリング・グループはソーシャルメディアを通じて見つけることができ、様々なレベルの体力や経験に対応しています。

ニューバウアー氏は、サイクリングする人々により多様性が出ることを望んでいます。

「子どもたちや、一般的にはリスクを好まない女性の割合も増やしていきたいです。」

オーストラリアのサイクリングについての詳細は、こちらをご覧ください:










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